第8回【療育コラム】癇癪(かんしゃく)はわがままじゃありません
スーパーで泣き続ける、おもちゃを投げる、床に寝転がって動かなくなる…。
そんなお子さんの姿を前に、「わがままだから?」「しつけが足りないのかな…」と悩んだことはありませんか。
もちろん、成長の過程で自分の思いを通したくて癇癪を起こすこともあります。しかし、療育の現場では、癇癪を単なる「わがまま」と考えることはほとんどありません。
多くの場合、癇癪は**「自分の気持ちをうまく伝えられない」「どうしていいか分からない」「頭や心がいっぱいになってしまった」**という、お子さんからのSOSのサインです。
例えば、言葉で気持ちを表現することが難しかったり、予定の変更が苦手だったり、大きな音や人の多さなどの刺激が負担になったりすると、不安や混乱が一気にあふれ、癇癪という形で表れることがあります。
そんなときに大切なのは、「泣くのをやめなさい」と気持ちを抑え込むことではなく、「何がつらかったのかな」「どうしたら安心できるかな」と、その背景に目を向けることです。
ブロッサムジュニア高島教室では、保育士や作業療法士などの専門職が、お子さん一人ひとりの特性や癇癪が起こるきっかけを丁寧に分析し、個別療育や運動・感覚統合活動、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を通して、自分の気持ちを少しずつ伝えられる力や、気持ちを切り替える力を育てています。
また、ご家庭でも無理なく取り組める関わり方を保護者の方と一緒に考え、「癇癪を減らす」だけではなく、「安心して過ごせる時間を増やす」ことを目標に支援しています。
癇癪は、お子さん自身も苦しんでいることが少なくありません。そして、その姿を毎日見守る保護者の方も、心も体も疲れてしまうものです。
だからこそ、一人で抱え込まないでください。
「どうしてこんなに泣くんだろう」ではなく、「この子は何を伝えようとしているんだろう」と少し視点を変えることで、お子さんへの関わり方が変わり、ご家族の毎日も少しずつ穏やかになっていきます。
私たちは、お子さんの気持ちに寄り添うことはもちろん、保護者の皆さまの不安にも寄り添いながら、一緒に成長を支えていきたいと考えています。